株の5%ルールを知らずして小型株に手を出すべからず!実例で説明します

株式投資には保有比率5%を超えたら速やかに公表するルールがあります。
このルールの目的は「株式投資における透明性の確保、投資家の保護」とされています。つまり、5%ルールを知らずに株式投資を行うことは不利な立場で投資をしていることになります。特に時価総額の小さな小型株ではとても重要な情報になります。

特定の会社の株を5%超以上保有すると5日以内に届け出なければなりません。
その後保有割合が1%以上変動があった場合もその都度変更報告書の届け出が必要となります。
保有割合が5%以下となると届け出義務は無くなります。
特例があり株式投資を業務で行っている機関は5日以内ではなく、15日と月末の月に2回の報告で良いとされています。

僕が投資をしている小型銘柄のKeeper技研を例に説明します

大株主情報の見方
確認方法はいくつかあるのですが、僕は株探の「大株主」ページを見ています。
(この記事は2021年の2月末に執筆しました。内容はその時のものです。)

株探の大株主ページ
ページの見方ですが、上段の表は持ち株上位トップテンになります。この情報は有価証券報告書によるもので半年ごとに会社から公表されます。大株主のトップは創業者の資産管理会社です。2番目3番目は業務提携先の企業です。こうした株は基本固定されていますので気にする必要はありません。個人名は会社の役員さんです。銀行で(信託口)とあるのは投資信託やGPIFなどの年金基金や日銀などが保有している株です。
有価証券報告書の大株主情報は会社が確認できた株主だけが掲載されています。(Mグループが抜けてます!)ですので下段に表示されている「株主および発行株式の異動ニュース」を細かくチェックする必要があります。
Keeper技研の場合、NMの2つのグループが個人投資家にとって大問題の機関投資家です。
リストをクリックして報告内容をチェックしていきます。
大量保有報告書はグループ会社で保有している株は合算して計算されます。

株価チャートを見ながら機関投資家の動きを確認します

keeper技研1年チャート

keeper技研1年チャート Yahoo!ファイナンス引用

Mグループから保有割合が増加した報告書が4月6日、6月5日、7月22日と出ています。9月23日には減少の報告になっていますので8月の高騰により利益確定の売りに転じていることがわかります。その後12月4日、1月21日と減少報告が続き5%未満となりました。
Nグループは7月17日に初めて5%を超えたと報告が出され、その後10月22日まで増加の報告が続きます。売りに転じたのは12月18日に減少報告があり、2月19日には5%を下回りました。

機関投資家が積極的に買っていた7月までは絶好の買い時であったことがわかります。8月の高騰でMグループが売りに転じましたが、Nグループはまだ買い継続していました。僕もこの時期にまだ売り時ではないという記事を書いています。
12月になるとNグループも売りとなりました。他の5%に満たない機関投資家も保有が下がっていますので、機関投資家は総じて売り姿勢となっています。12月に株価の上昇が止まり1月から下落していきました。

機関投資家の動きに個人が逆らうことの無謀さ

Mグループの保有割合が最も高かったのは7月22日の8.26%です。Nグループは10月22日の7.31%。Bも含めると機関投資家による保有割合は合計で約20%ぐらいになっていたはずです。これだけの株を保有する大株主が利益確定のため待ち構えていたことになります。
売り姿勢の大口機関投資家の期待に応えたのは個人投資家です。

keeper技研 買残推移

買残数推移 Yah00!ファイナンス引用

買残が増えています。特に決算報告があった2月に大きく増えています。
株価高騰と2月の超絶決算につられた個人投資家が借金しながら買いました。結果、機関の出口に利用されていったことになります。個人投資家から見れば機関によるゆざぶりですが、機関投資家から見ると利益確定に都合良く利用しているにすぎません。

この後はどうなるのか?

機関投資家の保有割合は5%未満となり報告義務は無くなりましたが、まだ大量の株を保有しています。今後もだらだらと確定売りが続いてもおかしくありません。そもそもKeeper技研は5年、10年と長期に投資して旨味のある銘柄だと思います。昨年は新型コロナによるプラス影響と新製品のEXキーパー効果などが偶然に重なり業績が大幅に伸びました。昨年の株価高騰はこの銘柄ではめったに来ない大チャンスでした。
ゆっくりじわじわと上層していく本来の値動きに戻るとよいなと思っています。

下落相場を振り返って

6月になりました。一連の下落相場も終了したようですので追記いたします。その後5月末までダラダラと売りが続いていたような展開が続きました。
ここから書く内容は推測になります。確証はありません。
下落相場の主体はNグループだったように思います。
1月29日 147万株→2月15日 117万株 と半月で30万株を売却しています。
Nグループの売りは明らかに売り急いでいます。Mグループと比較しても売りのペースが速く、株価を大きく落としてしまっています。Nグループが下手な利益確定で利益を削ってでも急いで売らねばならなかった原因がある気がします。
思い当たるのはアメリカでの大損失です。事件は3月でしたので真相は闇ですが、3月末の決算に向けて益出しに追われ残りの117万株も売り続けたのではないでしょうか?Nグループは最終的になんとか黒字を確保しました。

真相はともかく、時価総額の小さな銘柄では機関投資家の影響力が相対的に大きくなります。5%ルールは個人投資家にとって大切な武器です!

KeePer技研については分析記事を書いています。

銘柄分析(6036)keeper技研 初取得から株価7倍!まだまだ発展途上の成長銘柄