銘柄分析(8905)株価上昇中のイオンモールをさらに深堀!

先日銘柄分析したイオンモールですが、新型コロナの影響から売上も8割ぐらいまで回復してきまして株価も上昇してきました。さらに深堀してみます。

株価の長期低迷の謎?原因1

イオンモール10年チャート

イオンモール10年チャート YAHOO!JAPANファイナンスより引用

10年チャートで見ると、株価は2013年をピークに長期低迷しています。業績が悪いわけではありません。
1株あたり当期純利益では2016年までは微増。2017年以降は順調に伸びています。それなのに株価は低迷中。

イオンモール1株あたり最終利益

イオンモール1株あたり当期純利益の推移

2014年2月28日の終値2,815円 PER26.3
2019年12月30日の終値1,938円 PER13.1

計算してみるとPERが半分になっています!

原因は何でしょう?

2012年に日本が尖閣諸島沖を国有化したことをきっかけに中国で反日デモが起こりました。イオンの店舗も襲撃されています。日中関係は険悪となり、その後2018年まで首脳会議が行われませんでした。
他にも様々な原因で、中国へのイメージ悪化が影響している気がします。

低迷の原因2

食料品流通額が総合スーパー、百貨店で大きく減少しています。
原因は人口減少だけではありません。外食が伸びたこと。さらに通信販売やドラッグストアの食料品販売高が伸びたことも原因です。
総合スーパーは苦しい経営環境に置かれています。衰退していく業種として見られていたのかもしれません。
(注)10年単位の長期での変化に注目しています。

では、親会社イオンの株価はなぜ上がる?

イオン10年チャート

イオン10年チャート YAHOO!JAPANファイナンスより引用

親会社のイオンは株価が上昇しています。イオンの収益構造はスーパー事業ではほぼ利益が出ていません。利益の柱は金融とディベロッパー事業。イオンモールもイオンの業績を支えています。
原因としては親会社として買われやすいこともあると思うし、人気の株主優待もあります。イオングループ全体の業績を取り込みたいなら素直に親会社のイオンを買う。そんな理由もありそう。買われすぎている気もしますが・・・

イオンモールの国内業績は安定している

これからさらにECは伸びていくと思いますが、イオンモールもECには無いレジャー的消費が底堅いのではないかと思っています。

百貨店に家族で行っても、買い物をしている家族以外は待ち時間がつらいです。ぐったり疲れた経験がある人も多いのではないかと思います。(個人的感想です)

イオンモールは店舗がジャンル分けされずにミックスして配置されているのが良いですよね。イベント空間が点在していることもあって飽きずに歩きまわれます。
家族と離れても館内はwifiが利用できるので便利です。
我が家の子どもたちの反応を見ていてもイオンモールは楽しい場所ということがわかります。(個人的感想です)イオンモールは開発力が高いと思います。
百貨店は苦しい経営が続いていきそうだと思いますが、イオンモールはこれからも優位性があると思います。

イオンモールの競争優位性

イオンモールIR資料より引用

海外新規出店の加速 中国一辺倒ではない

イオンモールは2025年度に海外70モール体制を目指しています。2022年までの3年間では中国1モールアセアン8モールの新規オープンが計画されています。

アセアン各国の成長が著しい

ASEAN実質GDP成長率

ASEAN実質GDP成長率 アジア太平洋局地域政策参事官室 目で見るASEAN より引用

アセアンは世界でも経済成長率の高い地域です。存在感が一番大きいのがインドネシア、人口が多く経済規模も世界16位と突出しています。安定した成長が続いています。
成長率ではベトナムとカンボジアが高くなっています。
アセアンへの出店計画はこの3ヵ国が中心に計画されています。イオンモールの戦略がうかがえます。

アセアンは親日国が多い

インドネシア、カンボジア、ベトナムの3ヵ国は親日国です。最も信頼できる国をアンケート調査したところ「日本」と回答した割合が一番高くなりました。その割合はインドネシア29%、カンボジア43%、ベトナム37%となっています。アセアン10ヵ国平均でも日本が一番高く28%です。(ASEAN10か国における対日世論調査|外務省)
アセアンでは親日国が多く、その中でも3ヵ国はより強く日本のことを信頼してくれているようです。

世界のイオンモールとなれるか?

世界の小売業でNo.1はアメリカのウォルマート・ストアーズ。日本企業で世界で戦える小売り大手企業はイオンとセブン&アイのみ。コンビニエンスストアを主体としたセブン&アイはかなり海外展開が進んでいます。
セブンイレブンはアメリカ発祥です。アメリカのセブンイレブンが倒産したことにより、セブン&アイが子会社化して復活した歴史があります。
イオンは海外事業が2018年に黒字転換して、今後本格的に利益が伸びていきそうなところ。日本で育った日本型ショッピングモールがアジアで成長を続けています。
日本の小売りNo.1のイオンも世界ではまだ14番手。この先世界で存在感を高めていくことができるのでしょうか?
そして株価は上昇するのか、それともさらにPERの低下か?

イオンモールは親会社のイオンとは対照的な株価の推移でした。
これから先は短期ではあまり上がらない気がします。大きく下げた時に投資して、気を長~く持って保有する銘柄だと思います。新型コロナでの下落は絶好の買い時だったような気がします。


銘柄分析(8905)イオンモール 投資するなら今のうち?郊外型モールは回復が早い!